ラテンアメリカとの出会い
- 今日に続く第一歩は、
銀座のイタリアンレストランからはじまったのですね。 -
高校2年生のときに、仕事について考えました。
一生続けることができて、なおかつ、自分が必要とするものは何か? それは「食」だろう。手に職をつけるなら、早い方がいい。卒業して、すぐに飲食の世界に入ったんです。宮様のお料理を作ったり、著名人も多く来店するなど、選ばれたお店で、ウェイターとしてスタートを切りました。
- まかないでフルコースを作った、というエピソードに驚かされました。
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玉ねぎのむき方も分からない。最初はそんなレベルです。ところが慣れてくると、毎日、似たようなメニューでは面白くない。せっかく作るのだから(みんなを)喜ばせたい。それならフルコースだ、と思い立った。デザートのティラミスまで作りました。先輩の粋な計らいで、(ティラミスを)お客さまに食べていただくチャンスができ、とても喜んでもらえた。うれしかった。料理の世界にのめり込んでいく、大きな成功体験です。
- さまざまな経験を積まれる中で、ラテンアメリカ料理と出会われたときの印象は?
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シンパシーを感じました。スパイシーだけど、インドとは少し違う。アジアとは異なるスパイスがある。トウガラシです。その魅力にはまりました。現在では、メキシコ、ペルー、ブラジル、アルゼンチンなど、20カ国ほどの大使館と一緒に仕事をさせてもらっていますが、きっかけになったのは、メキシコ料理との出会いです。