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RICE MENU NAVIライスメニューNAVI

Rice menu NAVI 既成概念にとらわれず、
多様性の中の個性を
生かす

川畑敦史 株式会社アルテゴ ドランクベアーズ事業部 部長

2019年10月3日
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なぜ必要なのか? の視点で考える

インタビューを受ける川畑敦史さん
アルテゴでは、10ブランドの直営事業やFC事業を展開されていますが、ご担当の業務内容は、どのようなものなのですか。

弊社の事業は、ベーグル&ベーグル(ベーグル専門店)や、モミトイ(タピオカドリンク専門店)、クレープファミリア(クレープ店)など、軽飲食ブランドが多いのですが、私は、主に重飲食ブランドを担当しています。

事業部長として各ブランドを総括し、新規事業開発にも取り組んでいます。
メニュー作りに関しては、全店で打ち出すような企画を実施する際、アイデアを伝えるのが役目です。

マネージャーや開発担当者に、レシピのイメージや方向性などを示されるのでしょうか。

大切にしているのは上位概念です。それ(新メニュー)が、なぜ必要なのか? を考え、やりとりを繰り返します。これを作ってくれ、と指示を出すより、テーマを共有して試行錯誤した方が、アウトプットの精度が高くなります。

エンドユーザーのニーズがなければ、商品は成り立ちません。例えば、今、鶏肉の使用量が非常に上がってきています。食量が増えている。加えて、最近のキーワードとして、スパイスがある。ユーザーへのヒアリングでは、1週間に1回は、カレーを食べたい、辛さやシビレ系の物を食べたい、という潜在ニーズが感じ取れました。

それらを掛け合わせて考えると、ジャマイカ料理の「ジャークチキン」のようなメニューに落ちてきます。すでに販売しているメニューですが、フォーカスして売り出してはいませんでした。提案の仕方を変え、もっとインパクトのある作り方をしたい。開発の糸口は、今後、はやりそうなもの、注目されそうな食材の見極めにあります。それを逆算して、早めに打ち出すことです。

チェルシーカフェ
チェルシーカフェ

既成概念にとらわれず、1年先を見すえる

インタビューを受ける川畑敦史さん
シカゴピザも、いち早く手掛けたヒット例ですね。

国内外を問わず、日頃から仕入れている外食産業に関する情報と、頭の中にあったロジックが、うまくマッチした結果です。チーズブームがそろそろ来そうだな、と感じていました。
同時期に、(ドランクベアーズの)ブランドの核になる売りのメニューを考えていたんです。チーズがガッツリ入って、分厚い、スタッフドピザ(シカゴピザ)を扱っている店は、その頃、ほとんどありませんでした。

生ビールに徹底的にこだわったドランクベアーズは、売り方も本格的でした。1パイント売りをした走りではないでしょうか。今では当たり前になったキャッシュ・オンのスタイルも、当時は珍しかった。大手町が1号店だったせいもあり、店内は、本場のスタイルを支持するビジネスマンや外国人客であふれかえっていました。

認知度が上がってくると、バリューを問われます。時代変化の流れに合わせて、価格設定や商品を変えていかなくてはいけません。
クラフトビールの扱いも早かった。ユーザーに受け入れられたから、“うちのスタイルはこれだ”と、既成概念にとらわれていたら、クラフトビールへのチャレンジはなかったかもしれない。そこの1歩は大事です。半年、1年先を見すえて、早めに打ち出せれば、(事業を)平均して伸ばしていくことができる、という実感があります。

新しい美味しさの提案

チェルシーカフェ 店長の原田真弓さん
チェルシーカフェ 店長の原田真弓さん
食材としてのおコメには、
どのようなイメージを持たれていますか。

キーワードは、「ダイバーシティ」でしょう。多様性の中の個性を受け入れるというのが、時代の流れです。ものの個性を大事にしながら、それを認めていく。私自身も、そうした考えに共感を覚えます。料理方法によって、適した食材がある。カルローズは、日本のおコメにはない、味わいや食感といった個性があります。それに合った料理方法で提案することで、エンドユーザーは、(おコメ料理の)新しい美味しさに気付いてくれるのではないでしょうか。

クラフトビールしかり、コーヒー業界におけるスペシャルティコーヒーやサードウェーブコーヒーしかり。平均的なものではなく、多様性の中で、個性を持った新しい波が来ていると感じます。国内を見ても、いろいろなおコメがあります。料理のメニューも、国が変われば、アプローチの仕方が変わります。(ユーザーの意識が広がって)既成概念が取り払われ、さまざまなおコメを味わえるようになれば、提供する側にとっても面白いと思います。

カルローズのポテンシャル

カルローズと古代米をブレンドしたチェルシーカフェの「チキンオーバーライス」
カルローズと古代米をブレンドした
チェルシーカフェの「チキンオーバーライス」
10月からのライスメニューに、
カルローズをお選びいただいたポイントは?

おコメの消費の仕方に対する提案が、変わってきています。10年前には、野菜と一緒におコメを食べるなんて、日本では考えられなかった。野菜を使用し、水分含有量のあるものに合わせるおコメとなると、カルローズのようなおコメがいい。使い勝手も広がります。

メキシコ料理で、スープにアボカドとおコメが入るようなメニューでも、(カルローズなら)ナチュラルで美味しい。スープにおコメという取り合わせは、日本人にはなじみが薄く、まだまだ表現しきれていません。打ち出し方の工夫次第で、受け入れてくれるエンドユーザーは、たくさんいるでしょう。

東京は世界の大都市です。その位置付けからも、多様性を受け入れなくてはいけない。今後、海外からの観光客は、ますます増える。日本の伝統的な料理を守りながら、その一方で、新しいものも受け入れていく必要性が増していると思います。

川畑 敦史さん
株式会社アルテゴ ドランクベアーズ事業部 チェルシーカフェ&OMG!CAFE事業部 部長 川畑 敦史(かわばた あつし)

Profile 株式会社アルテゴ ドランクベアーズ事業部 チェルシーカフェ&OMG!CAFE事業部 部長 川畑 敦史(かわばた あつし)

アパレル業界でキャリアをスタートさせる。もの作りに惹かれ、鍛冶職を経験したという異色の経歴を持つ。2006年、アルテゴに入社。
カフェ部門の総括業務、エリアマネージャー等を経て、2012年より現職。世界のボトルビールやオリジナルパブメニューを提供するパブリックハウス「ドランクベアーズ」をはじめ、「チェルシーカフェ」、「OMG!CAFE」等の重飲食ブランドを担当。新規事業開発にも携わる。食文化の新潮流を独自の感性でつかみ、業態開発や人気店作りを通じて、お客さまのニーズに応え続けている。

株式会社アルテゴ
住所
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-5-6
TEL
03-4586-1114
WEB
http://altego.jp/

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