調理は不得意だった
- 飲食業界に入られたきっかけは、デニーズでのアルバイトだったとお聞きしました。
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高校生で、ホールを担当していました。
(新規店の)開店が多い時期で、アルバイトのまま、やがて副店長になり、オープニングのサポートとして、教育係も担当しました。正社員後は、店長を務めましたが、当時、女性店長は二人ぐらいしかいませんでした。
- ファミレスの隆盛期を歩みながら、商品開発に携われたのですね。
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スーパーバイザーをしていた時期に、本部の商品開発への辞令を受け、寝耳に水の思いでした。
調理の方は、実は不得意だったんです。家でも、母親を手伝う程度だったし。カテゴリーごとに担当が分かれていて、サラダメニューを担当しました。開発メンバーは、ほとんどが男性で、調理に特化してきた人ばかり。私は異色です。最初はすごく嫌で、会社に行きたくなくなりました(笑)。お客さま目線や現場目線で、いろいろなことを変えていくために起用されたのだと思います。
ホール担当の頃から、オペレーションに対しては、意見を出していました。デザートは全部、ホールで作ります。周りはアルバイトで、高校生も多い。フルーツの皮むきやカットなど、教えられた通りにやろうとしても、包丁使いに慣れていないせいで、見た目が悪くなってしまう。
私は、こうやった方が楽なのに・・・と、違う方法を編み出していたんです。料理を作るだけではなくて、現場の作業の仕方や、お客さまごとの出し方を考える、という切り口が、自分にやれることではないかと思いました。