応募総数333作品、カルローズが拡げるTAKIKOMI(たきこみ)の魅力
USAライス連合会日本代表事務所(本部:米国バージニア州)は、カリフォルニア産の中粒種「カルローズ」を使った料理コンテスト、第9回「カルローズ」料理コンテスト2021のプロフェッショナル部門の最終審査を、本年12月4日(土)に服部栄養専門学校(東京都渋谷区)に於いて実施しました。
テーマは「TA・KI・KO・MI(たきこみ)」、コロナ禍でも応募数は前回の137作品を上回る167作品となり、書類審査を通過した10作品が最終の実技審査に臨みました。ファイナリスト10作品から、金賞・銀賞・銅賞と今回新設した「テイクアウト&デリバリー賞」の各1作品を選出しました。また、学生部門(応募数166)の優秀賞3作品も同時発表いたしました。
前回の第8回コンテストはコロナ禍のために最終の実技審査は断念し、服部栄養専門学校の講師陣に依頼して再現したレシピをもとに、選手はオンラインによるプレゼンテーションを実施しました。
今年は2年ぶりに選手が実技を行うことができました。全員が一堂に会する時間を最小限とし、結果発表式は30分程とするなど、感染対策を講じて開催いたしました。学生部門の優秀賞3名はオンライン参加といたしました。
USAライス連合会では、来年も第10回の節目を迎える「カルローズ料理コンテスト2022」を開催する予定です。
「カルローズ」料理コンテスト 2021 審査員紹介
リストランテ アクアパッツァ オーナーシェフ
日髙 良実氏
1957年兵庫県生まれ。調理師学校卒業後、神戸ポートピアホテル「アラン シャペル」で修業を開始。83年上京。銀座「リストランテ ハナダ」に移り、フランス料理からイタリア料理へ転向。86年渡伊し、「エノテカ・ピンキオーリ」「グアルティエロ・マルケージ」「ダル・ペスカトーレ」等、計14店で修業。89年帰国し「リストランテ山﨑」料理長就任。90年「アクアパッツァ」オープンとともに料理長就任。03年オーナーシェフに。18年現在地へ移転。
レストラン オマージュ オーナーシェフ
荒井 昇氏
1974年東京都生まれ。都内のフランス料理店で修業後、98年に渡仏。ローヌのオーベルジュ「ル・クロ・デ・シーム」(現「レジス・エ・ジャック・マルコン」)、南フランスの「オーベルジュ・ラ・フニエール」などで働く。帰国後、2000年に地元の浅草で開業。09年に同じ浅草内の現在地へ移転。18年8月には店の裏手にビストロ「ノウラ」をオープン。
株式会社クーニーズ・アソシエ 代表取締役社長
青島 邦彰氏
バーテンダーに憧れ、飲食業界の門戸を叩く。恩師との出会いをきっかけに、20歳でフランス料理の世界へ。1997年、株式会社サンライズ・ジャパンレストラン事業部 トータルプロデューサーに就任し、newsDELI表参道店、恵比寿店などを大ヒットに導く。2003年、新業態の開発から店舗リニューアルまで、飲食店運営をトータルでプロデュースする、株式会社クーニーズ・アソシエを設立。コック出身者を中心としたスタッフにより、国内外の店作りを手掛け、常識にとらわれない発想力で、食文化の新たな価値を創造し続けている。
『月刊専門料理』編集長
淀野 晃一氏
1978年神奈川県生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。編集プロダクションを経て、調理師学校の夜間部に通った後、2005年に食の専門出版社である㈱柴田書店に入社。『café-sweets』編集部へ配属後、2007 年に『月刊専門料理』編集部へ移り、2012年より編集長を務める。調理技術の紹介にとどまらず、さまざまな角度からトップシェフならではの仕事、考え方を発信する。
プロフェッショナル部門
コンテスト受賞者(敬称略)
2銀賞
二種カニの炊き込みカルローズ
とろとろ玉子餡掛け天津飯仕立て
ホテルモントレ株式会社 ホテルモントレ ラ・スール大阪 中国料理 彩雲
レストランメニュー
毛ガニと上海蟹の味噌の旨みをたっぷりとカルローズに吸わせた炊き込み。玉子餡を掛けて「天津飯」仕立てにした一品。
3銅賞
スダチ香る“グラーシュと
カルローズのパエリア”ガトー仕立て
IHG Japan Osaka 合同会社 インターコンチネンタルホテル大阪 Pierre
レストランメニュー
ハンガリーのスープ料理、グラーシュで炊き込んだカルローズ、添えたポテトのフリットとの食感の違いも楽しめる。
しっかりした味付けだが、スダチの香りでさっぱりと。
テイクアウト&デリバリー賞
カルローズ米と彩り野菜の
エスニック風ヨーグルトソース添え
株式会社ホテルグランヴィア大阪フレンチレストラン フルーヴ
デリメニュー
鶏の旨みとスパイスの香りを含んだ炊き込みご飯。酸味・甘み・うま味を感じ、色鮮やかで美しい層に仕上げた。冷めても温めても美味しい。
惜しくも受賞は逃しましたが、最終審査まで残った方はこちら(敬称略)
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カルローズで作るリゾット
「鯛・菊菜・コリアンダー・蜜柑」上坂 祐一郎
Ristorante t.v.b
レストランメニュー -
鰆とココナッツの焼リゾット
焼き玉葱のエスプーマとライム内村 祐輝
アイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社 ララシャンスKobe 調理部
レストランメニュー -
カルローズ米茄子の田楽~仔羊と海の炊き込み 山椒の香り~
江頭 正揮
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ ザ・シーズンズ横浜
レストランメニュー -
天・MU・SU~和のビリヤニ風~
海老澤 康宏
株式会社ニュー・オータニ 調理部
レストランメニュー -
和の彩、カルローズライス
サンドイッチ鈴木 伽奈
株式会社ベストライフスタイル kimpton新宿東京 バンケットキッチン
デリメニュー -
桜海老の炊き込み
磯香る茶碗蒸し仕立て茂手木 世志斉
株式会社 セルリアンタワー東急ホテル 調理 和食
レストランメニュー
審査員総評
日髙氏コメント
選手の皆さんのカルローズに対して、またコンテストに対する意気込みを感じました。いろいろ試行錯誤のうちにメニューを提案されたということにも心に沁みるものがありました。どの作品も本当に素晴らしいものばかりで、審査を楽しませてもらいました。
荒井氏コメント
どの作品も様々なアイデアが盛り込まれ、工夫された素晴らしいものでした。コンテストの側面から、テーマに即して各参加者がどういうものを出してくるのか、そして主催者側の考えるテーマの意図、そのかけ引きをどの程度読み取れるかが受賞への分かれ道になると思います。今後も、お客様が何を求めているかを読み解き、そのニーズにどう応えていくかが非常に大事になっていくと思います。これからも頑張ってください。
淀野氏コメント
数ある応募作の中から書類審査を通っただけあり、力作揃いでした。SDGs、ヴィーガン、フードロスをテーマにしたものなど、時代を反映した作品が多かったように思います。また、受賞作はどれもパッと見はシンプルで楽しい料理ばかり。今は外食やテイクアウトにも安心感や楽しさが求められており、それが今回のコンクールにも出ていたのではないでしょうか。
賞金として金賞受賞者には20万円、銀賞10万円、銅賞5万円、新設のテイクアウト&デリバリー賞には10万円、また最終審査に残った入賞者全員に賞状が授与されます。(副賞として全員にカルローズ5kgを進呈)
学生部門 コンテスト受賞者(敬称略・50音順)
優秀賞
味噌焼きおにぎり風
きのことだだちゃ豆の焼きリゾット
エコール辻 大阪 辻フランス・イタリア料理マスターカレッジ 大阪市阿倍野区
山本 貴大さんコメント
カルローズ米の特長を活かすことが出来るリゾットを、日本人が好きな”味噌焼きおにぎり風”にアレンジしました。
山形県産の”だだちゃ豆“ときのこを合わせ、昆布出しを使って優しい味わいのリゾットを作り、それを香ばしく焼き上げます。上には、味噌と白ワイン酢で味つけした”茄子のキャビア”を乗せ、旨味、酸味、舌触りの滑らかさをプラスしました。加えて、見た目や食感、味の変化を目的として、パルメザンチーズのチュイルをトッピングしています。
また、チーズを外すことで、ビーガンやベジタリアンの方々にも不安なく食べて頂けるといった一工夫も凝らしました。
エコール辻 大阪 辻フランス・イタリア料理マスターカレッジ 杉本 匡さんコメント
初めにコロナ禍の中、サーヴィス業、飲食業界が大変な時期、未来へと活躍する学生が賞をいただいたことは、大変、喜ばしく、後進学生への道標になることを願うとともに感謝いたします。常々、料理は食材の本質を理解し、理にかなった調理法を考え、食材を活かす料理に仕立てることである。と言っているのみで、山本さんが料理に対する探究心とチャレンジスピリットを持ち合わせていた結果が、この賞をいただいたものであると確信しています。
優秀賞
近江鴨とイチジクの
赤ワインリゾット
辻調理師専門学校 調理技術マネジメント学科 大阪市阿倍野区
高野 光さんコメント
このカルローズコンテストで私の作った一皿が優秀作品に選ばれたことを大変誇らしく思います。この作品を完成させるに当たって沢山のアドバイスを先生から頂き試行錯誤しながら、どうにかしてカルローズ米の良いところを生かしつつ滋賀の美味しい食材を世界中の方達に届けたいと考えていました。
優秀賞に選ばれることによって、食材の良さが伝わり、応援してくれていた両親や先生方に恩返しできたようでとても嬉しいです。私は今回、得ることができた「このコンテストに選ばれた」という自信を糧、そして、励みにし、将来お客様に喜んでいただける料理人になれるよう、日々の学校生活に取り組んでいきます。
辻調理師専門学校 調理技術マネジメント学科日本料理 教授 若林 聡子さんコメント
コロナの影響により行動に制限があるなか、レシピの相談や試作の検証などをオンラインで何度も行い、試行錯誤の結果出来上がったのが高野の目指したこの1品です。
この作品には「滋賀県の食材」を世界に発信したいという彼女の強い思いとレシピを完成するまでに何度も試食してくださったご両親の深い愛情が込められています。
このコンテストによって得た貴重な体験と彼女にとって忘れることの出来ない「カルローズ米」との出会いが、今後の活躍につながると期待しております。
優秀賞
五感で味わう
お茶漬け風炊き込みおにぎり
中川学園調理技術専門学校 調理コース 2年制 茨城県水戸市
門馬 実夢さんコメント
【日本が誇る炊き込みご飯を鯛茶漬け風にアレンジしました】
根菜がたっぷりと入った炊き込みご飯の上に、大葉味噌を塗りカリッと焼き上げ、ふっくらと焼いた昆布締めの鯛を添える。カルローズ米のポン菓子、香り高い一番出汁を注いだ五感を使い楽しめる一品。
中川学園調理技術専門学校 実習部 笛木 美穂さんコメント
自分自身で考え、それが形になっていくことの楽しさや大変さ、達成感を少しでも経験できる機会になればと思い、今回コンテストへ参加させていただきました。
又、学生自身の自由な発想を尊重し、それぞれの今持っている知識と技術で最良のレシピ作成をしてもらいました。
あまり触れる機会のない食材に触れ、新しい知識を身につける良い機会にもなったと思います。
審査員総評
青島氏コメント
今回の学生のレシピは、今までの中でもかなり高レベルであったと感じました。材料、調理法、食材の組み合わせなど、いろいろなアイデアが詰まった作品でした。また、先生方もいろんな食材との携わり方を教えていらっしゃるのだということが良くわかるレシピばかりでした。
優秀賞受賞者には賞金3万円と賞状が授与されます。(副賞としてカルローズ5kgを進呈)
今後の審査スケジュール
- 書類審査終了しました
- 10月中旬までに書面にてご連絡いたします。
- 実技審査および結果発表終了しました
- 2021年12月初旬
自家製スパイスや燻製にした大豆ミートを使用し、野菜のブイヨンで炊き込んだジャンバラヤ。SDGsを意識した新しい炊き込みご飯のスタイルを提案。