応募総数137の中から3作品に栄冠!
USAライス連合会日本代表事務所(本部:米国バージニア州)は、コロナ禍により延期していた、カリフォルニア産の中粒種「カルローズ」を使った料理コンテスト、第8回「カルローズ」料理コンテスト2020プロフェッショナル部門の最終審査を、本年6月13日(日)に服部栄養専門学校(東京都渋谷区)に於いて実施しました。「食べるスープ」のテーマで集まった応募137作品のうち、一次審査を通過した10名のファイナリストの中から金賞・銀賞・銅賞の各1名を選出いたしました。
例年は審査当日に選手が調理し、審査員による試食・採点をしていますが、今年は服部栄養専門学校の講師陣にレシピをもとに作品を再現いただきました。選手はリモート参加とし、オンラインによるプレゼンテーションと質疑応答を行うという形式を採用しました。
審査員総評
金賞受賞作品は、コメの扱い方や全体のバランスとコントラストが良く、さらりとしたカルローズとガスパチョが一体化していました。(石井氏)
多民族が集まる国、アメリカのおコメ「カルローズ」らしく、今回の応募作品はエスニックやフレンチなど様々なジャンルのメニューが集まり、幅広く楽しめました。どの作品も甲乙つけがたく美味しかったです。(森枝氏)
“食べるスープ“をテーマに、たっぷりのスープにおコメを浸して楽しむメニューや、スープをソースの様にして楽しむといった、それぞれに個性が溢れ、どれも工夫されていました。非常に特長ある作品が集まったという意味で、今回のテーマは良かったと思います。(青島氏)
コロナ下で、調理せずに行われた特別な最終審査でした。その分プレゼンテーションが見どころとなったわけですが、プレゼンには美味しさを伝える力が大切です。そういう意味では、今回のチャレンジャーの方々はとても良いプレゼンをされたと思います。(淀野氏)
審査員メンバー
シンシア オーナーシェフ 石井真介氏/(株)eat creator エグゼクティブディレクターシェフ 森枝幹氏/(株)クーニーズ・アソシエ 代表取締役 青島邦彰氏/(株)柴田書店「月刊専門料理」編集長 淀野晃一氏/USAライス連合会
プロフェッショナル部門
コンテスト受賞者(敬称略)
1金賞
天使の海老とカルローズのサラダを冷たいトマトのガスパチョと共に
restaurant totanuki(レストラン トタヌキ)
レストランメニュー
受賞者のコメント
このたびは「第8回カルローズ料理コンテスト」で金賞をいただき、誠にありがとうございました。「食べるスープ」をテーマに、カルローズの新たな魅力や可能性を引き出せる、組み合わせや盛り付けを意識して、今回の料理を考案しました。また、コロナ下という状況で初のリモートでの最終審査、料理を再現して下さった服部栄養専門学校の先生方、本当にありがとうございました。今後も仕事に励みながら、新しい料理作りにチャレンジしていきます。
審査員のコメント
ガスパチョやおコメ、それぞれの扱い方が上手かったことと、一番化のコンセプトであるおコメを活かしたというところ。冷製のスープだがおコメが重たくなりすぎずにサラリとしてガスパチョのトマトの酸味と一体化していたのが素晴らしい。
2銀賞
オマール海老のラクサ カルローズのライムライスとともに
株式会社ホテルオークラ札幌 調理部 洋食調理課
レストランメニュー
シンガポールの「ラクサ」をモチーフに、麺をカルローズに置き換えた。爽やかに香り良く仕上げたライムライスをスープとともに割ってたべるとフワッと香り立ち、食べる人に驚きを与える。
受賞者のコメント
コロナ禍でいつもとは違う開催形式で行われた最終審査だったので、自分に出来ることは料理のコンセプトや想いを伝えることだと思いプレゼンテーションに挑みました。結果、銀賞という結果を頂けて、嬉しく思います。大変な状況の中開催していただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。
審査員のコメント
お米の麺を使うところをおコメに替えて、元々あるものをアレンジされたところが素晴らしかった。アジアンチックなスープとカリカリとした食感とのコントラストが良かったと思います。
3銅賞
スモーキーなカルローズと穴子のサラダ 抹茶のスープ仕立て
株式会社明治屋 明治屋ワイン亭
レストランメニュー
香りを吸収しやすい特性を活かして、カルローズ自体を燻製にし、同じく燻製にした穴子を混ぜて香りに重厚感を出しつつ、抹茶スープと抹茶豆乳ラテとあわせて食感は夏らしく軽やかに。
受賞者のコメント
カルローズの軽い食感でさらりと食べ進められる中に満足感を高められるよう、カルローズ自体に燻製香をつけることで香りの重厚感と一体感を出せるように考えました。穴子の香ばしさ、抹茶の苦味など様々な香りや味を楽しんでいただきたいです。今回初めてのオンラインでのプレゼンテーションで緊張しましたが、審査員の方々に上手く伝えられるようにまとめられたと思います。その中で賞を頂くことができ嬉しく思います。審査員の方々のコメントを参考にさせていただき、今後の料理に活かしていきたいと思います。
審査員のコメント
一番のポイントはカルローズ自体に燻製をかけたというところが面白かった。全体の和のイメージというか、抹茶を使うことで、抹茶と薫香のバランスが良かったと思います。
惜しくも受賞は逃しましたが、最終審査まで残った方はこちら(敬称略)
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軽井沢×ヴィーガンの食べるスープ
青柳 美波
リゾートトラスト株式会社グランドエクシブ軽井沢 洋食厨房
レストランメニュー -
カリフォルニアロールの再構築 焼海苔スープと白胡麻カプチーノ
増田 弘明
株式会社ホテルオークラ神戸 調理部 洋食調理ll課 エメラルド調理
レストランメニュー -
リ・オ・ココ ~カルローズ米のココナッツスープ TAJ MAHAL風~
江頭 正揮
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 白金倶楽部 料飲統括部
レストランメニュー -
鯖のコンソメ、貝のジュで炊いたお米とカルローズ米のモリーカ
田畑 翼
ジャルロイヤルケータリング株式会社 調理部 コールドキッチングループ
デリメニュー -
カルローズのランサローテ風 ~ソパデマリスコス~
丹羽 星斗
株式会社金沢東急ホテル レストラン MARAISD'OR (マレドール)
レストランメニュー -
グリーンピースとカルローズの冷製スープ ニース風サラダ仕立て
上野 憲謙
株式会社近鉄・都ホテルズ 都ホテル岐阜長良川 料飲部 レストラン料理(フィレンツェ・ひだ)
レストランメニュー -
トムヤムクン~お米を運ぶ小舟のイメージで~
布川 祐介
レストランメニュー
応募総数は過去最多の487作品。学生部門の優秀賞3名が決定!
今年のテーマは“食べるスープ”。スープと合わせてもべたつかず、おコメの粒感が感じられるカルローズの特性を生かしたレシピを募集しました。新型コロナウイルスの影響で各校とも授業体制やカリキュラム変更を余儀なくされる中、応募総数は過去最多の487作品(昨年実績263)を記録しました。また、今年の優秀賞は高校生2名と専門学校1年生の全員が10代で、例年には無い結果となりました。
審査員総評
食べてもらいたい人にとどけ!~コンテストに込めた学生さんたちの思い~
食べてもらいたい人を思い浮かべながら作られた入賞作品は、カルローズの特長を生かしながら、味付けや盛り付けなどに学生らしいチャレンジを感じました。今後の課題として、他の人が再現しやすいレシピづくりや手順も考えるようにすると良いと思います。(青島邦彰氏)
調理師学校在学中だと古典的なものも多い中、変わった個性的なお料理もありました。
味ではなく見た目やイメージ、考え方からの選考判断となるため難しいと思いますが「相手にどう伝えるか」ということも必要な力だと思います。
現場で求められるのは料理の基本的な味と個性だと思うので、このようなチャレンジは料理人としてスタートしてからも大切なポイントだと思います。(石井真介氏)
丁寧にコンクールに挑んだ人、考えることにたくさんの時間を費やしたであろう人の作品は、書類だけでも十分に伝わってきました。
授業の一環で取り組む場合も多いと思いますが、ぜひこれからも楽しんでコンクールと向き合って、いっぱい悩んで臨んでください。(森枝幹氏)
エピソードがはっきりとしていて、誰に向けた料理なのかがわかる作品を選びました。家族など、身近な人に向けた作品が見られたのが、学生部門らしくてよかったと思います。
「これを食べてほしい」という思いがはっきりと表れているのはよい作品だと思いますし、そういった作品が今後もっと増えてほしいと願っています。(淀野晃一氏)
審査員メンバー
シンシア オーナーシェフ 石井真介氏/(株)eat creator エグゼクティブディレクターシェフ 森枝幹氏/(株)クーニーズ・アソシエ 代表取締役 青島邦彰氏/(株)柴田書店「月刊専門料理」編集長 淀野晃一氏/ USAライス連合会(株)
※学生部門においてもプロフェッショナル部門と同様のメンバーが審査にあたりました。
優秀賞3名の方々へは、賞金3万円と表彰状を贈呈、副賞として「カルローズ」5kg を進呈いたします。USAライス連合会は、今後も食に携わるプロを目指す方々への研鑽の場として当コンテストの門戸を開き、「カルローズ」とおコメ料理の可能性について学ぶ機会を提供してまいります。
学生部門 コンテスト受賞者(敬称略・50音順)
優秀賞
鯛茶漬け風 夏のさっぱりすだち和スープ
辻調理師専門学校 調理技術マネジメント学科 大阪市大阪府
上田さんコメント
夏に祖母の家で食べたお茶漬け、お世話になった祖母に感謝を込めて思い出の味にアレンジを加え、記憶に残る一品になるよう工夫しました。
応募締め切りまで試行錯誤を重ね、料理のおいしさを伝えることの難しさ、作り出すことの大変さをコンテストで学ぶことができました。入賞は驚きましたが、素直に嬉しく思います。サポートしてくださった先生、ずっと応援してくれている母に感謝の気持ちでいっぱいです。今後は、恩返しの気持ちがこもった料理を提供できるような調理師になりたいです。
西洋料理 中田教授
コンテスト募集期間は世界的に大変でしたが、料理を始めたばかりの学生にとって大事な時期でもあり、夢や希望に満ちた灯火を消すことなく、創り出す苦労を少しでも体験してもらう良い機会だと思いました。生徒たちにはコンテストに出場する『勇気』を持たせるように心がけ、自分の意思と力で創り出すようにサポートしました。入賞した上田さんは料理を初めて1か月あまりでしたが、この受賞が自信につながり、これからは自分自身の力で料理人として成長していくと思います。良い機会を与えて頂き、ありがとうございました。
優秀賞
サッパリ胡瓜の冷製スープ
北海道文教大学明清高等学校 食物科 北海道札幌市
扇谷さんコメント
カルローズの軽い食感を生かし、夏の暑い時でも老若男女問わず美味しく食べられるスープを心掛けました。さっぱりとした味わいと食感を出すための味のアクセントを出すことに苦労しましたが、入賞できて嬉しい気持ちでいっぱいです。これからもたくさんの料理に触れながら、食べる側の気持ちをしっかり考えられ、作った人の顔が見える一皿を作れる料理人になりたいです。
食物科 三國先生
本校は食物科をもつ調理師養成施設の高校です。コンテストに参加することは本人に自信をもたらし、他生徒に刺激を与える相乗効果も期待できることもあり、『大切な誰かに料理を作る』という目的を掲げ、食物科の全生徒を同コンテストに参加させることにいたしました。定番にこだわらず高校生らしいユニークな発想で向かう姿勢に関するアドバイスを心掛けています。そして高校生活の中では、何事もチャレンジする事を教えていきたいと思います。
優秀賞
ほたてカルローズ餃子~つばき油香る三陸魚介あんかけスープ~
岩手県立大船渡東高等学校 食物文化科 岩手県大船渡市
金野さんコメント
レシピ考案中に熊本の大雨災害があり、東日本大震災を思い出しました。災害の大変さと復興の為に働いている人たちに感謝を込めて三陸の魚介の恵をカルローズとスープで表現しました。
三陸の海を食べるスープとして表現することが難しく、挫折しそうになりましたが、最後までやり遂げることができて良かったです。将来は私ができることで人の役に立てること、食で元気づけられたら、と思っています。
食物文化科 及川先生
本校の食物文化科は3年間を通じて日本料理、西洋料理、中国料理についての知識と技術を教えています。コンテストに参加することで、試行錯誤による生徒の技術向上、他者からの学びで意欲が高まることを期待しています。コンテストに参加する生徒たちには、手軽さとコスト、地域の食材を使用することを心掛けるように助言し、調理の知識や技術の向上につながるようにサポートしています。
今後の審査スケジュール
- 書類審査終了しました
- 8月中旬までに書面にてご連絡いたします。
- 実技審査および結果発表終了しました
- 8月中旬までに書面にてご連絡いたします。
書類審査を通過した学生部門の優秀賞受賞者3名の発表についても、上記詳細とともにお知らせする予定です。
メインのカルローズをガスパチョと様々な食材との組み合わせて味わいを楽しむ、満足感ある「食べるスープ」。ベタつかずサラッとした食感のカルローズはオルレアン産マスタードを使ったヴィネグレットと和えて味を調え、ピリッとした爽快感あるサラダに仕上げた逸品。