3月になると、生産者はレーザー誘導の整地機械を使って平らな圃場をつくります。これは貴重な水資源を無駄にしないためです。
肥料をまいて、浅い畝間をつくり、4月には種まきの準備が整います。
農地に水を5インチ(12.5cm)の深さまで流し込みます。水の深さを均一に保つことは、稲の植物としての能力を上げるので、雑草に対しても強くなり、除草剤の使用量を下げることにつながります。
コメの種子は、水に浸したのち、飛行機に積み込み、空中から種まきを行います。重たい種子はていねいに土づくりをした畝の中に自然に沈み、生育を開始します。
ここから4~5ヵ月が稲の生育期です。
生育の初期には、雑草への対応として除草剤を1、2 度使用します。稲の成長は約3フィート(90cm)になるまでは早く進み、夏の終わりには、長くなってきた稲穂の上部に実が入りはじめます。
9月までには、稲穂も成熟し収穫を待つ状態になります。
収穫をはじめる前に農地から水を抜き、農地が乾いたら、最新式の刈取り機を入れます。バンクアウトワゴンと呼ばれる特別なトラクターを、刈取り機に並走させ、刈取りと同時にトレイラーにコメを移します。
このようにして刈取り機が積荷のために止まることなく、効率よく刈取りが行われています。
コメを理想的な水分値になるまで注意深く乾燥し、保管します。精米工場ではもみ殻を取り除き、玄米、そして白米にします。選別、パッケージングなどを経て、最高品質基準に見合うアメリカ米が生産されます。
カリフォルニアの精米工場には、ソーラーシステムを導入して精米所が使用する全電力を太陽光でまかなうところもあり、世界でも最も進化した技術が取り入れられています。